6月2日卓話「高松国際ピアノコンクールの報告」
佃 昌 道 会 員
本日の卓話は、去る3月17日から3月28日までの12日間、サンポートホール高松で開催された「第2回高松国際ピアノコンクール」の概要の報告でした。26の国と地域から参加した243名のうち、予備審査で40名が選出され、本選では香川県出身の3名を含む35名による素晴らしい演奏がおこなわれました。ロシア出身のアレクサンドル・ヤコブレフ氏が1位に輝き、日本の石村 純さんが2位となりました。本コンクールの特色は、民間の企業等が中心となり運営し、開催されるところにあります。今回も200を超える企業等の支援団体や多くの支援者の多大な協力のもと実施されました。また、延べ約1200名のボランティアに助けられ、県内外から7500名を超える観客にご入場をいただきました。
高松南ロータリークラブ、国際ロータリー2670地区、会員企業などロータリークラブ関係者からも多額のご支援、ご協力をいただきました。衷心よりお礼申し上げます。
「夢をかたちに」をテーマに活動した2008~9年度の国内の直前ガバナーの同期会が、5月17日から2泊3日の日程で第2670地区(四国)で開催され、同年国際ロータリーの会長を務めた韓国の李東建(D.K.Lee)直前会長夫妻が合流し、四国路で旧交を温めました。
同期会は、豊田章二直前ガバナーが世話役となり国内各地区から直前ガバナー夫妻ら40名が参加しましたが、遠路から参加組と韓国からの李東建夫妻は前日から高松入りしました。
16日(日)高松空港に着いた一行は、国の特別名勝栗林公園を訪れ、那須幹博所長の案内で園内を散策し、大名庭園の美しさと日本の繊細な物作りの心にふれたと感想を述べていました。
また見事に育った錦鯉を目にした李東建前会長が「鯉は刺身にしたら美味いか?」と質問、ガイド役の所長を慌てさせるという茶目っ気な一面も見せました。
また、日暮亭での昼食時にキムチは置いてないか!、なければ唐辛子でも!!との要求に、「これからは韓国のお客様も増えるだろうし、キムチも準備しておかなくては」とお弁当を作った料亭の若女将は、大変勉強になったと漏らしていました。
因みに高松空港近くの讃岐うどん店では、ご夫人手製のキムチを持参し、讃岐うどんを特製のキムチうどんにして食べるほどのキムチ好きでした。
また、掬月亭の雨戸の収納の仕組みの説明を受けて、大変興味持たれた様子でした。
夜は全日空ホテルクレメント高松21Fで瀬戸内海の夜景を楽しみながら、高松市内7ロータリークラブの会長やガバナー補佐らと懇談しましたが、RI直前会長の来日とあって、小沢一彦元RI理事および渡辺好政元RI理事も急遽馳せ参じ参加しました。
そこは直前会長や前理事、パストガバナーとあって、積もる話しに花が咲きましたが、やがて今後のロータリーの方向性などについての論議が夜が更けるまで続きました。
翌17日には全国からの直前ガバナー夫妻と空港で合流、祖谷のかずら橋や四万十川、道後温泉などを訪問、地元のロータリアンとの交流を深め3日間の日程を終えました。
(6月9日(水)高松南ロータリークラブで豊田章二PDG卓話)
6月16日卓話「規定審議会の報告」
太田英章パストガバナー
規定審議会とは、色々なルールを決める立法機関です。3年に1度、世界中から500人以上の地区代表議員が集まり、シカゴのホテルに一週間缶詰になってみっちりと会議をします。「手続き要覧」に記載のとおりRIの定款細則をはじめ、クラブや地区の管理運営、ロータリー財団のこと等、定期的に見直し、再検討するのが目的です。
立法案(Proposed Legislation)には、組織規定を改定しようとする制定案(Enactment)と、組織規定を改定しないで理事会に提案を行う決議案(Resolution)の2種類があります。世界中のクラブや地区から出てくる案件は5~600件にものぼりますが、ふるいにかけられ最終的には219件が上程されました。
議事の結果を以下、要点のみ報告します。
1)1地区にEクラブ(インターネットクラブ)を2つまで作ることができる。日本にもいよいよ日本語によるEクラブが誕生することになる。
2)直前会長がクラブ役員ならびに理事会のメンバーになる。
3)会員身分の終結に、会員として持つべき高い倫理基準を追加。
4)従来の4大奉仕に、新世代奉仕が加わり5大奉仕となる。
5)人頭分担金を毎年1ドルづつ値上げし、3年で3ドル値上げとなる。
6)RI理事指名のための委員数を34名から17名に減らす。
7)1地区のクラブ数が33、あるいは会員数が1200名未満の地区は、境界の廃止あるいは、変更(1200名以下の地区は強制的に合併させられる)
8)第2標語 They profit most who serve bestのTheyをOne に変更。
9)「社会奉仕に関する1923年の声明」の第1項を、奉仕の哲学の定義として使用することを検討するようRI理事会に要請する件。即ち、永年日本人ロータリアンが信奉してやまない「決議23-34」は2007年のロータリー章典から残念ながら削除された。時代の流れと伴に会員増強や資金集めに不都合な文意があったのかも知れない。「社会奉仕に関する1923年の声明」の第1項は"ロータリーは基本的には、一つの人生哲学であり、それは利己的な欲求と、義務及びこれに伴う他人のために奉仕したいという感情のあいだに常に存在する矛盾を和らげようとするものである。この哲学は、奉仕とは「超我の奉仕」の哲学であり、これは「最もよく奉仕する者、最も多く報いられる」という実践的な倫理原則に基づいている”このRI理事会にたいする要請を英文ではTo Request the RI Board to consider using the first principle of the "1923 Statement on Community Service" as a definition of philosophy of service. が444対60の圧倒的賛成で可決されたのです。RI理事会としても日本が強く押したこの決議案をもはや無視できない環境が熟し、懸案の決議23-34は見事に復活しました。
10)規定審議会議員の独り占め防止のため、代表議員としての出席回数を3回に制限しました。
なお、ロータリーの友6月号12頁のロータリーの新しい歴史をつくる・・・2019年規定審議会リポートを読めば一層よくご理解いただけると思います。