週報2009年9月分

9月2日客話

「讃岐学園で生活する子どもたちの生活背景」

 

児童養護施設 讃岐学園園長 土 釜 一 氏 

高松南ロータリークラブのクリスマス行事のボーリング大会への招待に謝意を表します。

讃岐学園はじめ県内3施設は児童福祉法による施設であり、60名前後の子どもたちが生活している。子どもたちの収容事由は養育放棄、保護遺棄そして虐待をうけている等です。

子どもたちの多くは一人親家庭で育っており、その親の多くも一人親家庭で育っており同様の生育履歴を経ている。さらに祖父母の支援も乏しく、結果として社会とのつながりも希薄化・孤立化をふかめ、常識的な家庭像である子ども最優先から自分最優先に陥っている。

子どもは「つくるもの=できるもの」ではない、「授かった宝もの」です。授かった子だから意識の希薄化を皆さんと共に克服し、授かった宝ものは守り育てたい。

高松南ロータリークラブの皆さんの変わらぬご助力をお願いします。

 

9月9日 卓話「瀬戸内国際芸術祭について」

  

牟 禮  昌 忠 会員  

 来る2010719日の海の日より、瀬戸内国際芸術祭が開催される。備讃瀬戸を中心とした7つの島(直島・豊島・女木島・男木島・小豆島・大島・犬島)+高松を舞台に100日間繰り広げられるアートの祭典だ。この未曾有の祭典には、前例がある。2000年に新潟にてスタートし、今年で4回目を迎える「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」だ。この、3年に1回開かれるアートの祭典に、香川経済同友会として視察を行った。

越後妻有地区と呼ばれる、東京都23区に匹敵する広大な過疎地に、約380箇所、里山を中心とした「現地でしか体験できない」アートが点在している。日本はもとより、世界中から集まったアーティストが、地元の人たち、特に高齢者と手を取り合ってアートをつくり、それを運営している。そして、この祭典によって、地域は明らかに力を取り戻している。われわれも、「アート」という新しい視点により、私たちの生活の場であるこの瀬戸内を元気にするため、瀬戸内国際芸術祭に全力で取り組ためのご理解、ご協力をお願いする。

9月16日客話「第二のモノサシ」

 

臨済宗妙心寺派法泉寺 横田宗忠住職 

 最初に何が大切なのか、なにをチェンジせねばならないのか、考えねばなりません。また、奈良少年刑務所での「私は生まれ変わることはできません。しかし、生き方を変えることはできます」の言葉は感銘深いものです。「お墓のない人生はハカナイ」また、お寺の意味はインドの言葉で「長老さん」を意味しています。長老さんとは、普通のモノサシで解決できないときに、異なるモノサシで解決できる人をいい、そういった人がいるところをお寺といいます。急迫の場において信頼(信頼の信は任せるに同意)ができる、即ち次元の違う生き方ができる方こそ長老です。高松南ロータリークラブの皆さんは各分野のリーダーです。従来と異なるモノサシでチョット考えればいかがでしょうか?またお寺は(+)と(-)をチョット考える場です。

幸せの絶対値は所得に比例し、欲望に反比例する。赤貧の良寛和尚が詠んだ句一編「盗人に取り残されし窓の月」人間のみが有する心の幸せ、感性を感じるには心が澄んでなければ現れない。感謝を感じない人は物だけの幸せしか感じない。自分の欲する物を少し押さえて人のためにつくす、これが奉仕です。

「春は花夏ほととぎす秋は月冬雪さえて冷(すず)しかりけり」と道元の句で川端康成はノーベル賞授賞式で日本のこころを紹介しました。死即生、無即有というような豊饒自在な世界を禅問答で「灯火の消えて何処にゆくやらん」と死後の世界を問い、答えの下の句は、「暗きはもとのすみか(住処・住家)なりけり」なのか「朝日となりてあすを照らさん」なのか・・・モノサシは複数あり。

9月30日客話「ちょっと気になるZAG ZAG」

 

㈱ザグザグ代表取締役 藤井孝洋氏

「ちょっと気になる」は「木になる」でZAG ZAGの森があります。㈱ZAG ZAG設立のいきさつは、20年前(バブルの頂点の頃)セガミ薬局をクビになったとき、30人ばかりの社員が同行してくれた。こんな時代にこんな人数がついてきた、というので会社を設立した。しかし、自分は何もしない、年商290億円以外知らない。座右の銘なし、尊敬する人なし。上位下達なし。社内では役員会議のみ出席。社長決裁もなにもない。こんな社長がなにもしないから、あるいは欠点だらけの会社だから、業績がいいのかもしれない。大卒後2~3年で総務・人事担当役員に女性を登用した。店舗運営の独自色が強く、金太郎アメ的店舗展開・運営はしない。コンピューターでできることはコンピューターにやらせよう。本社でできることは全部本社でやらせよう。目の前に来られたお客さまは、自分にとって一番大切な人だと思え。顧客満足の前に、社員満足さらに取引先満足を大切に。取引先にたいする口の利き方には気を使え、だけは云っている。

Club Banner
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 クラブバナーのデザインは、創立時のテリトリーのシンボル的存在だった栗林公園の「箱松」とロータリーのエンブレムを組み合わせたものです。

 箱松とは、その名の通り箱のかたちを装った松。樹芸の粋を極めた箱松は、ほかには見られない特別名勝 栗林公園ならではの景観をつくっています。

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