西嶋八兵衛之友顕彰で上野ロータリークラブと交流-2010.11.21-

 11月13日(土)、14日(日)の2日間、高松南RCが6年前から続けている讃岐の恩人西嶋八兵衛顕彰のための伊賀上野(三重県)訪問に田中会長、上村幹事はじめ5名のメンバーで行ってきました。

 西嶋八兵衛は生駒時代(17世紀)、藩命により合計19年間も讃岐に赴任し、満濃池の改修、香東川のつけ替え、多くのため池や新田開発など、主に土木技術者として讃岐藩の農業基盤整備に多大な貢献をした偉人です。

 伊賀上野訪問は2回目で、今回はまず八兵衛の菩提寺である正崇寺に墓参に行き、檀家総代である稲垣正昭氏から、貴重なお話や資料をいただきました。少し前までは荒れていた墓所もきれいに整理され、八兵衛および西嶋家のお墓の周りは満濃池と香東川をモチーフとした小さな庭園になっていました。その香東川の中ほどには「大禹謨」のレプリカが置いてありました。

 それから、今も往時の佇まいを残す城下町を上野RCの山口隆会長と中村晶宣幹事にご案内いただいて八兵衛の旧居跡、藤堂藩校崇廣堂、上野城、芭蕉翁記念館を見学しました。

 そして、上野図書館では山本雅靖館長と伊賀古文献刊行会の北出楯夫幹事様に、八兵衛直筆の古文書や、刊行会により翻刻された「藤堂藩大和山城奉行記録」など、貴重な資料を見ながらの講話をしていただきました。

 また、次の日には津市にある八兵衛像の見学、津藩に帰藩後完成させた雲出川(くもずがわ)灌漑用水見学、そしてその分水地点にあり、八兵衛をも祀る水分(みくまり)神社参拝など、中身の濃い顕彰が行えました。

 上野ロータリークラブとのお付き合いは、前川雅一元会員の卓話から西嶋八兵衛の偉業を知り、2004年に向井攻一会長はじめ8名のメンバーで伊賀上野を訪問したのが始まりでした。上野RCは市長さんも所属する昭和29年創立の由緒あるクラブで、初訪問時も八兵衛に関する資料展示や講話をお世話し、また懇親会では名物の伊賀牛で歓待していただきました。

 そして、2005年のロータリー創立100周年時には、栗林公園に建立した西嶋八兵衛顕彰碑除幕式に8名ものメンバーで来高され、満濃池が八兵衛による改修以来ずっと、讃岐国の重要な水資源となっている姿も見ていただきました。2007年の高松南RC創立50周年記念式典にも会長、幹事が出席され、その記念事業の1つとして行った八兵衛陶板自画像の真鍋武紀香川県知事への贈呈式に立ち会っていただきました。2009年の豊田章二ガバナー時の地区大会にも3名のメンバーでご参加いただきました。そして今回の訪問がこちらからは2回目で、5回の交流が行われたことになりました。

 会長、幹事の引率による昼間の顕彰活動の後、夕刻からは10名ものメンバーに迎えられ、今回も伊賀牛の網焼きを囲んだ1次会、そして2次会と、十分に懇親を深めることができ、再会を約して帰路につきました。

(記 国際奉仕委員長 堀 祥二)

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 クラブバナーのデザインは、創立時のテリトリーのシンボル的存在だった栗林公園の「箱松」とロータリーのエンブレムを組み合わせたものです。

 箱松とは、その名の通り箱のかたちを装った松。樹芸の粋を極めた箱松は、ほかには見られない特別名勝 栗林公園ならではの景観をつくっています。

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