沖縄の紅型(びんがた)復興や首里城再建に功績のある鎌倉芳太郎(香川県人)の縁で、那覇南ロータリークラブと高松南ロータリークラブは2009年4月10日(金)、高松市の全日空ホテルクレメント高松の例会場で友好クラブ協定を結びました。
調印式には、那覇南ロータリークラブから15名の会員・家族が参加、また第2670地区の地区大会前日とあって高松入りしていた国際ロータリー会長代理の朱 秋龍(シュ チュウロン)さん、豊田章二地区ガバナーらが臨席し見守る中、那覇南RCの上原信行会長と高松南RCの石川浩会長が「ロータリー友好クラブ協定書」に署名調印しました。
紅型の研究で人間国宝になった鎌倉芳太郎は、明治31年香川県に生まれ、東京美術学校(現東京芸大)を卒業後大正10年に沖縄県女子師範学校教師として文部省辞令により赴任しました。 この時紅型に出合い生涯この研究にのめり込むことになります。
研究は沖縄の歴史から建築、絵画、染色など多岐にわたり[鎌倉ノート]といわれるノート80冊におよぶ記録や写真を残しています。こうした資料がなければ、戦争で灰燼に帰した首里城の再興は難しかっただろうと言われています。こうした沖縄文化再興は、沖縄の恩人と言われるほど高く評価されています。
こうした鎌倉芳太郎の功績で、那覇南・高松南の両ロータリークラブが交流を深め、今後沖縄・香川を結ぶ絆として末永く顕彰して行こうということで友好クラブ締結が実現しました。
地区大会前日の例会には、那覇南RCのほか、豊田ガバナーと同期の韓国3620地区の文ガバナー、米国7470地区(ニュージャージー洲)からパストガバナー夫妻など大勢が訪れ友好クラブ調印を祝福しました。
また、客話では那覇南ロータリークラブの会長エレクト、稲垣純一さんが[沖縄の恩人、鎌倉芳太郎]と題して講演「紅型や首里城の復元に果たした功績のほか、現在沖縄芸術大学の研究と協力で、古来の琉球王朝で奏でられていた王朝音楽の復元が行われているが、ここでも古い楽曲の貴重なメモが「鎌倉ノート」に残されており、大いに役立っている」と話しました。そしてこれまで様々な古老の言い伝えや鎌倉ノートなどで再現された9曲の中から、CDで王朝音楽を会場内で再生しました。
日本の雅楽にも似た音色と調べで中国の鼓弓のような雰囲気のある妙なる音曲に、ロータリアン一同、古代の琉球王朝文化に思いを馳せました。
両クラブでは、今後友好関係と相互理解を促進し、沖縄・香川両県の友好親善に寄与し、引き続き芸術、教育、文化面の共同研究などで努力することにしています。